
留学に強い大学って?世界大学ランキングの見方
海外留学を目指す際、気になるのが「どの大学が良いのか?」という点。多くの留学生が参考にするのが「世界大学ランキング」です。しかし、ランキングはあくまで「一つの目安」。正しい見方を知らなければ、ミスマッチが起きることも。本コラムでは、主要な大学ランキングの特徴と、賢い使い方について解説します。
🎓 世界大学ランキングとは?
世界中の大学を、さまざまな基準で評価し順位付けしたものです。毎年更新され、多くの教育機関・学生・保護者が参考にしています。主なランキングには次の3つがあります:
① QS世界大学ランキング(QS World University Rankings)
- 公表元:イギリスの教育機関QS
- 評価基準:学術評価、雇用主評価、教員数比、留学生割合など
- 特徴:国際性を重視。留学生の多さが加点要素となるため、留学先としての魅力が高い大学が上位に来やすい。
QS World Ranking 2025 トップ10
1位: MIT マサチューセッツ工科大学(アメリカ)
2位: インペリアル・カレッジ・ロンドン(イギリス)
3位: オックスフォード大学(イギリス)
4位: ハーバード大学(アメリカ)
5位: ケンブリッジ大学(イギリス)
6位: スタンフォード大学(アメリカ)
7位: スイス連邦工科大学チューリッヒ校(スイス)
8位: シンガポール国立大学(シンガポール)
9位: UCL ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン<ロンドン大学>(イギリス)
10位: カリフォルニア工科大学(アメリカ)
QS World Ranking 2025 イギリス&オーストラリア トップ20
1位: インペリアル・カレッジ・ロンドン(世界2位)
2位: オックスフォード大学(世界3位)
3位: ケンブリッジ大学(世界5位)
4位: UCL ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン<ロンドン大学>(世界9位)
5位: メルボルン大学(世界13位)※
6位: シドニー大学(世界18位)※
7位: ニューサウスウェールズ大学(世界19位)※
8位: エジンバラ大学(世界27位)
9位: オーストラリア国立大学(世界30位)※
10位: マンチェスター大学(世界31位)
11位: モナッシュ大学(世界37位)※
12位(同率): KCL キングス・カレッジ・ロンドン<ロンドン大学>(世界40位)
12位(同率): クイーンズランド大学(世界40位)※
14位: LSE ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス<ロンドン大学>(世界50位)
15位: ブリストル大学(世界54位)
16位: ウォーリック大学(世界69位)
17位: 西オーストラリア大学(世界77位)※
18位: グラスゴー大学(世界78位)
19位(同率): バーミンガム大学(世界80位)
19位(同率): サウサンプトン大学(世界80位)
② THE世界大学ランキング(Times Higher Education)
- 公表元:英Times Higher Education誌
- 評価基準:教育(学習環境)、研究、被引用論文、産業収入、国際性など
- 特徴:研究力と教育環境のバランスを評価。大学の総合力を重視している。
③ ARWU(Academic Ranking of World Universities)=上海ランキング
- 公表元:中国・上海交通大学
- 評価基準:ノーベル賞受賞者数、論文掲載数など
- 特徴:研究成果に特化。研究志向の大学が上位に集中。
🧭 ランキングを見るときの注意点
✅ 順位だけにとらわれない
ランキング上位の大学は確かに魅力的ですが、「自分の専攻・目的に合っているか」が最も重要です。たとえば、全体ランクは中位でも、特定分野で世界トップという大学もあります。
✅ 専攻別ランキングをチェック
QSやTHEでは、分野別ランキングも公開されています。「留学して心理学を学びたい」「環境工学に強い大学に行きたい」など、目的が明確な人は、分野別ランキングを見るのがおすすめ。
✅ 国・地域による違いを理解
アメリカ、イギリス、オーストラリアなど、英語圏はランキング上位校が多いですが、学費や生活費、ビザ制度も大きく異なります。費用面や就労条件なども含めて総合的に判断しましょう。
🌟 ランキングをどう活用すべき?
- 大学選びの「出発点」として使う
気になる大学をいくつかピックアップして、そこから各校の公式サイトでカリキュラムや進路、キャンパスライフを確認しましょう。 - モチベーション維持に使う
「この大学に合格したい!」という目標設定にも効果的。特にIELTSやTOEFLなどの英語スコア要件を把握し、対策を立てやすくなります。 - 将来のキャリア戦略に活かす
就職に強い大学や、インターン制度が充実している大学は、キャリア形成において大きなアドバンテージとなります。
✈️ 最後に:ランキングは「道しるべ」、ゴールはあなた自身
世界大学ランキングは、進路選びの有力な参考資料ですが、それがすべてではありません。留学の目的や価値観に合った大学を選ぶことが、何よりも大切です。「何を学びたいのか」「どんな自分になりたいのか」——その問いに正直になることで、真の意味で「留学に強い大学」が見えてくるはずです。